パイロットの飲酒問題が後を絶たない中、全日空では、7日乗務する予定だった男性機長からアルコールが検出され、乗務を交代した影響で合わせて4便に最大で1時間余りの遅れが出ていたことが分かりました。
全日空によりますと7日午前8時に福岡を出発し、羽田に向かう便に乗務することになっていた40歳代の男性機長の呼気から、1リットル当たり0.22ミリグラムのアルコールが検出されました。
このため、急きょ、別の機長に乗務を交代し、後続の便を含め合わせて4便に最大で1時間余りの遅れが出ました。
全日空では、パイロットの飲酒問題が相次いだことを受けて、ことし1月から滞在先での乗務前の24時間以内の飲酒を禁止していますが、機長は乗務するおよそ10時間前までに福岡市内の飲食店でビール2リットルを飲んだということです。
会社の聞き取りに対して、機長は「宿泊地で気が緩んでしまった」と話していて、会社は今後、処分を検討することにしています。
全日空は、ことし2月にもパイロットからアルコールが検出され、国土交通省が飲酒対策の抜本的な見直しを求める業務改善勧告を出していました。
全日空は「再び信頼を損なう事象を発生させてしまったことを大変重く受け止めております。再発防止を図り、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB