地球温暖化対策の一環として航空業界が二酸化炭素の排出量削減への取り組みを進める中、NASA=アメリカ航空宇宙局が開発している初の電気飛行機を公開しました。
NASAは2015年から電気だけで動く航空機を開発していて、8日、アメリカ西部カリフォルニア州で小型プロペラ機「Xー57」を公開しました。
「Xー57」は既存の4人乗りの小型機をベースに作られ、電気モーターで動くプロペラが左右の翼に7つずつ、合わせて14取り付けられます。
離着陸の際にはすべてのプロペラが動き、上空では翼の両端にある1対の大きなプロペラだけが動く仕組みで、動力はすべて、NASAが開発した小型のリチウムイオンバッテリーでまかなわれます。
航空機を使った移動は今後も需要が高まると予想されていますが、ICAO=国際民間航空機関は地球温暖化対策を進めるため、国際線の航空機からの二酸化炭素の排出量を将来にわたって2020年の水準を超えないよう規制することにしています。
こうした中、航空機メーカーは化石燃料に代わって電気で動く航空機の開発に力を入れていて、NASAも来年後半には「Xー57」の飛行を実現させたいとしています。
-- NHK NEWS WEB