カンボジアで強権的なフン・セン首相の下、国外での生活を続けてきた最大野党の前の党首が独立記念日の9日、帰国を予告していましたが、帰国便の搭乗拒否などにあって帰国が不可能となり、滞在先のマレーシアで断念したことを明らかにしました。
カンボジアは、9日、フランスから独立したことを祝う記念日を迎え、首都プノンペンでは、厳戒態勢の中、国王やフン・セン首相が参加してセレモニーが行われました。
9日の記念日に向けては、カンボジアの最大野党・救国党の前の党首で、逮捕状が出された4年前から国外で生活を続けるサム・レンシー氏が帰国すると予告していました。
しかし、サム・レンシー氏は、7日、フランスのパリの空港で、カンボジアの隣国タイへ向かう飛行機に乗ろうとしましたが、タイの航空会社に拒否されており、帰国を警戒するフン・セン首相による周辺国への働きかけが影響したと見られていました。
その後、行き先を変更し、9日、マレーシアに到着しましたが記者団に対し、「数日滞在する」と述べ、独立記念日の帰国を断念したことを明らかにしました。
-- NHK NEWS WEB