韓国で、パク・クネ(朴槿恵)大統領の長年の知人らをめぐる一連の事件や疑惑を捜査している特別検察官は13日、韓国最大の財閥、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長を、先月に続いて贈賄の疑いで再び呼んで事情を聴いています。
韓国最大の財閥、サムスングループは、おととし、グループ内の企業どうしの合併をめぐって大統領府に協力を求め、その見返りとして、パク・クネ大統領の長年の知人、チェ・スンシル(崔順実)被告側に巨額の資金を拠出した疑いが持たれています。
一連の事件や疑惑を捜査している特別検察官は、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長について、先月、贈賄や横領などの疑いで事情聴取し、裁判所に逮捕状を請求したものの棄却されましたが、13日午前、贈賄の疑いで再び呼んで事情を聴いています。
韓国メディアによりますと、今回は、公正取引委員会が、サムスングループに対し、グループ内の企業間で株式を持ち合っている状態を緩和するため、1000万株を売却するよう求める方針を決めたあと、大統領府の圧力を受けて、売却する株数を半分に減らしたとされる疑惑をめぐって、説明を求めていると見られるということです。
特別検察官は、パク大統領がイ副会長に対し、チェ被告側に資金を拠出するよう働きかけたのではないかという見方を示していて、大統領と財閥の癒着をめぐる疑惑の解明に向けて捜査を進める方針です。
-- NHK NEWS WEB