従業員が仕事にどれだけやりがいを感じているかといったアンケートで会社の“幸福度”を調べるサービスを政府系金融機関の商工中金が始めます。中小企業向けの融資に加えて、アンケートを通じて職場の環境改善のアドバイスも行って企業との関係を強化するねらいです。
従業員へのアンケートで職場の問題点などを明らかにする職場環境の調査は大企業では一般的になっていますが、規模の小さな企業にはまだ広がっていません。
このため商工中金は、中小企業の職場環境を調査する新たなサービスを来年にも始める方針です。
アンケートの専用サイトを作って従業員に「本音が話せる人がいるか」「社員どうしでSNSを共有しているか」といった質問のほか、健康に関する質問などおよそ100項目を聞き取ります。
そして、従業員がどのくらいやりがいを感じているかや健康状態などを総合的に分析して会社の“幸福度”を数値で評価し、職場の環境改善をアドバイスするということです。
長引く低金利で金融機関の収益環境は厳しくなっています。商工中金は本業の融資に加えて、環境改善のアドバイスを行って企業との関係を強化したい考えです。
商工中金の金城研一郎さんは「従業員の満足度や、やる気をどうやったら把握できるかというのは多くの中小企業の悩みで、調査を通じて企業の成長を支援したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB