日本が海外との貿易やサービスなどの取り引きでどれだけ稼いだかを示すことし9月の経常収支は1兆6129億円の黒字でしたが、中国向けの輸出の減少が続いている影響で黒字額は2300億円余り減少しました。
財務省の発表によりますと、ことし9月の日本の「経常収支」は1兆6129億円の黒字でした。
黒字はこれで63か月連続ですが、黒字額は、前の年の同じ月に比べて2308億円減少しました。
これは、アメリカと中国の貿易摩擦を背景に景気が減速する中国向けの自動車部品や半導体の製造装置の輸出が落ち込み、貿易収支の黒字額が3000億円以上の大幅な減少となったことが主な要因です。
一方、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などの稼ぎを示す「第一次所得収支」は1兆8054億円の黒字で、黒字額は前の年の同じ月より954億円増えました。
また、「旅行収支」は、ラグビーワールドカップの開催でヨーロッパや北米などからの外国人旅行者が増加したことから、1503億円の黒字となり、9月として過去最高となりました。
一方、ことし4月から9月までの今年度上半期の経常収支は、10兆3382億円の黒字で、黒字幅は3492億円、率にして3.3%縮小しました。
-- NHK NEWS WEB