ことし9月、横浜市で起きた京急線の脱線事故で、踏切内の異常を知らせる信号機について、12日京急が中間報告を行い、会社が説明していた踏切の600メートル手前からは運転士が目視で確認できないことを明らかにしました。京急は、信号機を増やすなど再発防止策を進めることにしています。
ことし9月、横浜市神奈川区の京急線の踏切で快特電車が踏切内に立往生した大型トラックと衝突して脱線し、トラック運転手が死亡したほか、乗客など35人がけがをしました。
京急は、12日事故について社内調査の中間報告を行い、それによりますと当初、踏切内の異常を知らせる信号機は踏切の600メートル手前から運転士が目視する事ができると説明していましたが、実際には570メートルの地点からしか見えなかったうえ、柱などの障害物があって見え隠れする状態だったということです。
京急によりますと、120キロで走行する快特電車が停止するのに必要な距離は、およそ520メートルで、570メートルの地点から目視できれば「安全上問題がない」と説明しています。
国の省令や社内規程に違反はしていないものの、会社は再発防止策としてより手前から見えるよう信号機を増設するとしています。
また信号機が作動した際は、直ちに非常ブレーキを操作するよう、社内のルールを変更したということです。
京急は「止まれなかった事を真摯(しんし)に受け止め対策を積み重ねて安全を確保していきたい」としています。
-- NHK NEWS WEB