東京の出版社の社員が労働組合を作ったところ解雇され、和解して復職してからパワハラを受けたとして、会社に対して2000万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、東京・渋谷区の出版社「青林堂」の社員、中村基秀さん(48)で、13日、記者会見を開きました。
中村さんは3年前、職場で労働組合を結成したところ解雇を言い渡され、その後、労働委員会で和解が成立して、おととし、復職してからパワハラを受けたと主張しています。
営業職なのに外出や電話の使用を禁じられ、「バカだからできない」といった暴言を浴びせられて、うつ病になったとしていて、13日、会社に対して慰謝料など2000万円余りの損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。
中村さんは現在休職中で、「漫画出版に携われることに高いモチベーションを持って入った会社でした。パワハラのない常識的な会社に戻ってほしい」と話していました。
青林堂は「訴状を受け取っていないので、コメントは差し控えます」としています。
青林堂は昭和37年に設立され、かつて、水木しげるさんや、つげ義春さんなどの作品を掲載していた漫画雑誌「ガロ」を刊行していました。
-- NHK NEWS WEB