中国では、インフラや製造設備など固定資産への投資は、去年の同じ時期に比べた伸び率が4か月連続で鈍化し、記録が確認できる1998年以降で最も低くなりました。アメリカとの貿易摩擦で企業の投資意欲が鈍っていることに加えて、地方政府の財政難を背景に公共投資も進んでいません。
中国の国家統計局は14日、先月の主要な経済指標を公表しました。
それによりますと、ことし1月から先月までのインフラや製造設備など固定資産への投資の累計は、去年の同じ時期に比べて5.2%の伸びにとどまりました。伸び率は前の月と比べて0.2ポイント縮小して4か月連続で鈍化し、記録が確認できる1998年以降で、最も低くなりました。
このうち、製造業の投資は2.6%の小幅な伸びとなっていて、アメリカとの貿易摩擦の影響で民間企業などの投資意欲が鈍っていることを伺わせています。
また、インフラへの投資も4.2%の伸びにとどまっていて、地方政府の財政難で、景気対策としての公共投資も思うように進んでいないものとみられます。
同時に発表された先月の消費の状況を示す小売売り上げの伸び率は7.2%と、前の月よりも0.6ポイント縮小したほか、工業生産の伸び率も鈍化するなど、主要な指標はそろって振るわない結果となりました。
-- NHK NEWS WEB