香港では、交通網を妨害する抗議活動が15日も続き、市民生活への影響が広がっています。また、市民どうしの衝突に巻き込まれた70歳の男性が14日夜死亡し、香港政府は抗議活動の取締りをさらに強めるとの見方も出ています。
香港では、15日もSNS上で交通網への妨害が呼びかけられ、香港島と九龍半島を結ぶトンネル付近の幹線道路や、南北を結ぶ鉄道の線路に障害物が置かれるなどしたため、一部でバスや地下鉄の運行ができない状況が続いています。
このため、学校が休校となっているほか、一部の企業では従業員の出勤を見合わせるなど市民生活に影響が出ています。
また、抗議活動を行っていた市民とこれに反対する市民との衝突に巻き込まれ、重体となっていた70歳の男性が14日夜、死亡し、抗議活動が始まって以来、死者は2人となりました。
これについて香港政府は声明を出し、「受け入れがたい事件で、暴徒の行為に憤慨している」と強く非難しました。
中国の習近平国家主席は14日、訪問先のブラジルで香港情勢について「暴力犯罪分子の処罰を断固支持する」と述べて、厳しい取締りの必要性を強調しており、香港政府が抗議活動の取締りをさらに強めるとの見方も出ています。
-- NHK NEWS WEB