推定で年間30億枚が出荷されているコンタクトレンズ。しかし、レンズをごみ箱以外に捨てる人が5人に1人に上るという調査結果がまとまり、販売店などの団体では環境への影響が懸念されている「マイクロプラスチック」などにつながるおそれがあるとして、正しく廃棄してほしいと呼びかけています。
調査を行ったのは販売店などで作る日本コンタクトレンズ協会で、ことし1月、2400人を対象にインターネットを通じて調査したところ、いつもごみ箱以外に捨てているという人が20.6%、5人に1人に上りました。
このうち最も多かったのが洗面所や流しで33.3%、トイレが15.1%でした。
コンタクトレンズは日本国内で推定で年間30億枚が出荷されていて、協会では環境汚染や生態系への影響が懸念されている「マイクロプラスチック」につながるおそれがあるとして、自治体の指示に従って正しく廃棄してほしいと呼びかけています。
また、使い捨てコンタクトレンズのケースも環境への影響を考え、大手販売会社が店頭で回収しリサイクルを進めているほか、東京の女子高校でも家庭で出たケースを回収する活動を行っていて、この2年半で校内で3万5000個以上を回収したということです。
マイクロプラスチックの問題に詳しい東京農工大学の高田秀重教授は「一部は川や海に流れ込んで生き物や環境に影響を与えている可能性がある。ペットボトルやレジ袋を正しく捨てないのと同じ行為で影響は小さくない。捨てたごみの行く末を考えてほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB