高速・大容量の通信規格、5Gのさらに次の世代にあたる技術の開発を支援するため、政府は新たな基金を設ける方向で調整に入りました。5Gでは中国勢などに遅れをとったため、潤沢な資金を用意し、開発を加速させるねらいです。
関係者によりますと、政府は5Gの次の世代の通信規格「ポスト5G」について、日本企業の研究開発を資金面で支援する基金を新たにつくる方向で調整していることが分かりました。
基金は、来年度からNEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構に設けられる見通しです。この基金を活用して、半導体やITといった通信関連の企業のほか、技術が応用される自動車や産業機械メーカーなども加え、日本の技術を結集する国家プロジェクトとして、最先端の半導体や通信システムの開発を加速させるねらいです。
5Gでは関連技術の特許の保有数で中国の「ファーウェイ」がトップを占め、通信基地局や半導体の製造でも中国勢などの台頭が目立っています。
このため、経済産業省は基金には潤沢な資金を用意して開発を支援したい考えで、来月取りまとめられる政府の経済対策として総額で2200億円余りの予算を要求し、財務省と調整しています。
-- NHK NEWS WEB