大手生命保険4社のことし9月までの中間決算は、本業のもうけを示す利益がいずれも前の年の同じ時期を下回る減益でした。国内外で国債の利回りが下がり厳しい運用環境が鮮明になりました。
大手生保グループが、22日までに発表したことし4月から9月までの中間決算で、本業のもうけにあたる「基礎利益」は「日本生命」が去年の同じ時期と比べて11.9%減少しました。
「第一生命ホールディングス」が15.9%、「明治安田生命」が1.4%、「住友生命」が0.3%減少し、4社とも減益でした。
世界的に金融緩和の流れが強まったため、日本国債の利回りに加えてアメリカなど海外の国債の利回りも低下して資金の運用環境が厳しくなったことが主な理由です。
また売り上げにあたる「保険料等収入」も、海外の金利が低くなったことで去年、人気を集めた外貨建ての保険商品の売れ行きが低調となり、第一生命、明治安田生命、住友生命の3社が減収となりました。
日本生命の朝日智司常務は会見で「市場環境の逆風もあり、想定以上に厳しい決算だったと受け止めている。運用の見直しや保険商品の拡充でお客様のニーズを捉えていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB