24日投票が行われた香港の区議会議員選挙で、政府に批判的な立場の民主派が圧勝したことについて、香港の街では、政府は市民の声を受け止め、警察の対応を検証する「独立調査委員会の設置」など5つの要求をすべて受け入れるべきだという声が多く聞かれました。
このうち、50代の会社員の女性は「今回は市民の意見が反映され、投票率も高くなってうれしい。政府が市民の要求を受け入れるまで訴えていきたい」と話していました。
また、20歳の大学3年生の男性は「結果を見てうれしくなり、とても興奮した。市民がいちばん望んでいるのは警察の対応を検証する独立調査委員会の設置であり、今回の結果を通して政府に圧力をかけていきたい。今回の選挙は抗議活動の一部であり、まだ抗議は終わっていない」と話していました。
さらに、30代の女性は「今回の結果は多くの若者たちの犠牲によって得たものだ。しかし、政府はどんな結果が出ても市民の要求は受け入れないだろう」と話していました。
また、20代の女性は「政府が要求を受け入れないなら抗議にもっと力をいれるべきだ。この数日間は安定しているが、それは表面上のことであり、安定が続くかどうかわからない」と話していました。
一方で、60代の女性は「若者が何度も投票所に並んでお年寄りが投票を諦めたという話を友人から聞いた。今回の選挙は不公平であり、中立性に疑問がある」と話していました。
また、50代の男性は、「親中派の議員の事務所は放火された。破壊活動をしたデモ隊が区議会議員に当選すると香港はもっと混乱するだろう。来年の立法会の議員選挙に向けてもっと混乱すると思うので移民を考えている」と話していました。
-- NHK NEWS WEB