日立製作所は事業の選択と集中を進めるため、子会社の化学メーカー 日立化成を同じ化学大手の昭和電工に売却する方向で交渉を進めていることが分かりました。
関係者によりますと、日立製作所は株式のおよそ51%を保有する子会社の日立化成について、昭和電工に売却する方向で交渉を進めているということです。
日立化成は東証1部に上場していて、交渉がまとまれば昭和電工が株式の公開買い付けを行う見通しです。
買収が実現すれば売上高が1兆6000億円を超える大手化学メーカーが誕生することになります。
日立化成は、半導体やリチウムイオン電池向けの材料、自動車部品など幅広い製品を手がけていて、日立グループの中でも中核事業を担ってきたことから、「御三家」の一角とされてきました。
しかし、収益力の強化に向けてグループ企業の集約に取り組んでいる日立製作所としては、ITや社会インフラなど注力している分野との関連性が高くないとして売却する方針を固めていました。
交渉について日立製作所は「さまざまな検討は行っていますが、現時点で決定した事実はありません」としています。
昭和電工は「日立化成の株式取得を含めさまざまな検討を行っているが決定した事実はない」というコメントを出しました。
-- NHK NEWS WEB