去年、起きた一連の熊本地震の対応に当たり、その後、自殺した熊本県阿蘇市役所の50代の男性職員について、長時間勤務で肉体的、精神的に負担がかかっていたとして、公務災害が認められたことがわかりました。熊本地震に関連して亡くなった自治体職員に公務災害が認定されたのは県内で初めてです。
熊本県などによりますと、阿蘇市役所に勤務していた50代の男性職員は、一連の熊本地震の対応に当たっていたさなかの去年5月、自宅で自殺しているのが見つかりました。
遺族から公務災害の申請を受けて、地方公務員災害補償基金が審査した結果、当時、男性職員は本来の業務に加えて避難所の運営なども担当していたため、地震後の1か月間の残業が100時間を超え、肉体的、精神的に負担がかかっていたとして、去年12月に公務災害に認定したということです。
熊本県によりますと、熊本地震に関連して亡くなった自治体職員に公務災害が認定されたのは県内で初めてです。
阿蘇市総務課は「今後、職員の労働時間や勤務環境を管理し、精神面にも配慮していきたい」としています。
-- NHK NEWS WEB