中国の通信機器大手「ファーウェイ」が、アメリカの通信当局が今月決定した締め出し措置は不当だとして、提訴する方針を固めたと有力紙が伝えました。米中の対立の象徴とされるこの問題をめぐって、両国の溝がさらに深まる可能性があります。
ファーウェイの通信機器は、アメリカの地方部で通信サービスを提供する多くの通信会社で使用されていますが、今月22日、FCC=連邦通信委員会は、自国の通信会社がファーウェイ製の機器を使えないようにする締め出し措置の導入を決定しました。
これについて、アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは29日、複数の関係者の話として、ファーウェイ側が今回の決定は不当だとして異議を申し立てるため、来週、ルイジアナ州の裁判所に提訴する方針を固めたと伝えました。
アメリカ政府の間では、ファーウェイの通信機器が安全保障上の脅威になっているという理由からさまざまな締め出し措置が実行されていますが、ファーウェイ側は証拠を示していないなどとして強く反発しています。
ファーウェイとしては、裁判を通じて自社の製品に問題がないことを証明するねらいがあるとみられますが、米中の対立の象徴とされるこの問題をめぐって、両国の溝がさらに深まる可能性があります。
-- NHK NEWS WEB