日産自動車の新しい社長に就任した内田誠氏が2日、初めて記者会見し、ルノーとの関係について、経営統合の議論はしていないとしたうえで、双方の利益になるような形で関係を強化していく考えを示しました。
1日付けで日産自動車の新しい社長に就任した、内田誠氏は2日夕方、横浜市の本社で初めて記者会見しました。
内田社長は冒頭、ゴーン元会長の事件以降の会社の混乱を厳粛に受け止めるとしたうえで「私が大事にしているのは尊重、透明性、信頼の3つのことばだ。役員、従業員全体がワンチームとして取り組む風土を醸成し、透明性の高い業務運営を行っていきたい」と述べました。
そしてゴーン元会長の事件のあと、ルノーが日産に対して経営統合を求めるなどして関係がぎくしゃくしてきたことについては「ルノーのスナール会長らとは経営統合といった話は全くしていない」と述べました。
また、「ルノーとは、ウィン・ウィンの原則のもと、双方のメリットを追求しながら協力関係を深めた結果、日産はここまで成長できた。今後もこの原則にしたがって、会社の独立性を保持しながら活動を進めていきたいと考えている」と述べ、お互いの独立性を重視しつつ、双方の利益になるように関係を強化していく考えを示しました。
さらに内田社長は、低迷する業績について「信頼回復とともに業績の立て直しにも対処しなければならない。前の経営陣が築いてきた基礎を実行し、形にしていく」と述べ、アメリカ市場の立て直しや新車の投入による販売のてこ入れなどに、全力を挙げる考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB