2日夕方、鹿児島県南大隅町沖の鹿児島湾で高速船が高波を受けて乗客9人がけがをし、国の運輸安全委員会は調査官を派遣して原因などを調べることにしています。
2日午後4時20分すぎ、鹿児島県の薩摩半島南部の指宿市と大隅半島の南大隅町を結ぶ「高速船なんきゅう10号」が、港を出てからおよそ5分後に高波を受けました。
指宿海上保安署によりますと、船体が大きく揺れたはずみで乗客の男性2人と女性7人の合わせて9人が転倒するなどしてけがをし、このうち70代の女性4人と60代の女性1人が腰の骨などを折る重傷だということです。
海上保安署が事故の状況を調べていますが、国の運輸安全委員会は3日午後にも調査官を派遣して、乗組員の聞き取りを行ったり船体を調べたりして詳しい調査を行うことにしています。
「高速船なんきゅう10号」は全長17m、旅客定員は64人で、当時は乗客乗員合わせて57人が乗っていました。
鹿児島地方気象台によりますと、船が出港した当時、南大隅町沖の鹿児島湾では波の高さが3mと予想され、波浪と強風の注意報が出ていました。
高速船を運航する船会社の「なんきゅうドック」は「このような事故を起こし誠に申し訳ございません」というコメントを出しました。
-- NHK NEWS WEB