ラグビーワールドカップの盛り上がりで新たに競技を始める子どもが増える中、多くのスクールが練習場所の確保などに頭を悩ませていることがNHKのアンケートで分かりました。
先月閉幕したワールドカップ日本大会では日本代表の躍進もあって競技への関心が一気に高まり、大会期間中から新たにラグビーを始める子どもが増えました。
こうした中、NHKでは、競技人口が全国で最も多い東京都の小学生が通うラグビースクール25校を対象に先月アンケートを行い、21校から回答を得ました。
この中で、在籍する子どもの増減について尋ねたところ、平均で20人増えて1スクール当たり153人と、大会前からおよそ17%増加しました。最も多いスクールでは57人増えて500人を超える規模になったということです。
その一方で、練習環境について尋ねたところ、「グラウンドを確保するのが難しいと感じたことがある」と回答したスクールがおよそ9割の19校に上りました。「近隣にラグビー場が少ない」、「ほかの競技に場所を押さえられている」ことが理由に挙げられています。
そして、スクールによっては練習日を減らしたり新たな入校を制限したりしているということで、グラウンドの不足が普及の妨げになっている実態も見えてきました。
日本ラグビー協会の齋藤守弘企画部担当部長は、ラグビーのグラウンドを直ちに増やすのは難しいとしたうえで、「練習できずラグビーをやりたいという気持ちがなくなってしまうのは非常に残念なことだ。グラウンドの貸し出しについて、地域の学校や企業に協力をお願いしたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB