埼玉県蓮田市が発注した土木工事の指名競争入札をめぐり、入札の予定価格を土木会社に漏らすなどとしたとして、市の職員が、土木会社の社員2人とともに競売入札妨害の疑いで警察に逮捕されました。警察は14日夜、蓮田市役所を捜索し、裏付け捜査を進めています。
逮捕されたのは、蓮田市道路課の主幹、田口昇容疑者(51)と、いずれも蓮田市にある別々の土木会社の社員、木村茂容疑者(68)と小松豊容疑者(45)です。
警察によりますと、田口容疑者は、去年7月から先月にかけて、市が発注した3件の土木工事の指名競争入札をめぐり、木村容疑者と小松容疑者と共謀して2つの会社に入札の予定価格を漏らすなどしたとして、競売入札妨害の疑いが持たれています。
調べに対し、3人は容疑を認めているということで、警察は14日夜8時すぎから蓮田市役所などを捜索しています。
警察は、押収した資料などをもとに入札の予定価格を漏らした詳しいいきさつなどについて、裏付け捜査を進めることにしています。
蓮田市によりますと、逮捕された田口昇容疑者(51)は、去年4月から道路課の主幹として、市内の道路の維持や補修を担当し、道路課が発注するすべての工事の予定価格を知る立場にあったということです。
職員の逮捕を受けて、蓮田市の中野和信市長は「深くおわびします。二度とこのような事件を起こすことのないよう、職員の指導を図っていきます」と述べました。
-- NHK NEWS WEB