中国の通信機器大手ファーウェイで、社内の不正を内部通報した元従業員が逆に会社側から訴えられ、警察に251日間拘束されましたが、その後、不起訴となりました。しかし会社は謝罪せず、ネット上では不満が広がっています。
中国メディアによりますと、ファーウェイで2005年から働いていた42歳の元従業員は、職場での横領などについて担当部署に内部通報したところ、逆に会社側から契約の打ち切りを求められ、去年3月、退職金を受け取って退社しました。
しかし9か月後、会社側から多額の退職金を脅し取られたなどとして訴えられ、警察に逮捕され、251日間拘束されました。
ただ友人に預けていた退職金のやり取りの録音からは、脅し取った事実は確認できなかったなどとして、不起訴になって釈放され、国家賠償も認められました。
これに対して、ファーウェイは「損害を受けたと思うなら、法的措置を取ることを支持する」などとコメントするだけで謝罪せず、ネット上では対応が不誠実だと不満の声が広がっています。
このうち、共産党系のメディア環球時報の編集長は中国版ツイッターのウェイボーで、「元従業員に同情する。不公正な対応はとても遺憾であり、会社側に問題があると言える」と苦言を呈しています。
ファーウェイをめぐっては、アメリカ政府から締め出し措置を受けていることで、中国国内では応援しようとスマートフォンの販売が伸びていただけに、今後の影響が注目されます。
-- NHK NEWS WEB