日本が海外との貿易やサービスなどの取り引きでどれだけ稼いだかを示すことし10月の経常収支は1兆8000億円余りの黒字でした。原油価格の下落などにより輸入額が大幅に減少したことなどから、黒字の額は前の年の同じ月に比べて5000億円余り増えました。
財務省の発表によりますと、ことし10月の日本の「経常収支」は1兆8168億円の黒字で、黒字額は前の年の同じ月に比べて5005億円増えました。黒字はこれで64か月連続です。
これは輸入が15%余りの大幅な減少となり、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」が2540億円の黒字に転じたことが主な要因です。
原油価格の下落により原油や天然ガスの輸入が減ったほか、中国からの携帯電話や衣類、台湾からの半導体などの電子部品の輸入も減りました。
一方、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などの稼ぎを示す「第一次所得収支」は1兆7775億円の黒字でした。
また「旅行収支」は2035億円の黒字でしたが、韓国からの旅行者が大幅に減った影響などで黒字額は200億円縮小しました。
-- NHK NEWS WEB