大手自動車メーカーのFCA=フィアット・クライスラーとPSA=プジョー・シトロエンは18日、経営統合することで正式に合意したと発表しました。日産ルノーやトヨタなどに次ぐ世界第4位の自動車グループが誕生し、業界の勢力図が変わることになります。
フィアット・クライスラーはことし5月、日産自動車と連合を組むフランスのルノーに経営統合を提案しましたが実現せず、プジョー・シトロエンと交渉を進めていました。
その結果、両社は18日、経営統合することで正式に合意し、拘束力のある覚書を交わしたと発表しました。
両者は対等合併してオランダに新会社を設立し、早ければ来年中にも手続きを終える計画だということです。
北米市場とヨーロッパ市場を拠点とする両社の世界での販売台数は合わせて870万台で、規模としては「フォルクスワーゲン」「日産・ルノー・三菱自動車工業の3社連合」「トヨタ自動車」に続く世界第4位となり、業界の勢力図を塗りかえることになります。
新会社のCEO=最高経営責任者に就任するプジョー・シトロエンのタバレスCEOは「自動車業界でより強固な地位を確立する大きなチャンスになる」とコメントしています。
今回の経営統合には規模の拡大によって車の電動化や自動運転技術の開発を急ぐねらいがあり、自動車業界が100年に1度と言われる変革の時期に直面するなか、メーカーの生き残りを模索する動きが一段と強まっています。
-- NHK NEWS WEB