化学メーカーの昭和電工は日立製作所の子会社の化学メーカー「日立化成」をTOB=株式の公開買い付けを通じて9600億円余りで買収することになりました。
発表によりますと、昭和電工は日立化成に対して発行済みのすべての株式の取得を目指して、来年2月ごろにTOBを始めます。
買い付け価格は1株当たり4630円で、買収金額は総額9640億円に上る見込みだとしています。
昭和電工は半導体やリチウムイオン電池の材料で高いシェアを持つ日立化成の買収によって次世代の通信規格5Gや電気自動車など今後、成長が見込める分野を強化したい考えです。
買収が実現すれば、昭和電工は売上高がおよそ1兆6700億円になる見通しで、旭化成など大手化学メーカーに迫る規模になります。
昭和電工の森川宏平社長は「今回の買収は日立化成という新しい仲間と踏み出す歴史的な一歩だ。株式取得の1年後をめどに実質的な統合を目指したい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB