三菱重工業は、主力の長崎造船所のうちLNG=液化天然ガスなどの運搬船をつくる香焼工場を長崎県の造船大手、大島造船所に売却する検討を進めていくことで合意したと発表しました。
発表によりますと、造船業界で国内4位の三菱重工業は、長崎市の香焼工場について、長崎県西海市に本社をおく業界3位の大島造船所に売却する検討を進めていくことで合意しました。
工場のうち、新しい船をつくるエリアを中心に売却の協議をしていく方針で、来年3月までをめどに結論を出すことにしています。
昭和47年に完成した香焼工場は長さ1キロのドックなどを持つ会社の中でも最大規模の工場で、LNGなどの資源を運ぶ大型の船の建造や修繕を行っています。
三菱重工としては、LNGなどの運搬船の受注の拡大が見込みにくいとして売却の方向性を決め、今後は、同じ長崎市の本工場や山口県の下関造船所で、防衛省向けの護衛艦やフェリーなどの建造に注力する方針です。
国内の造船業界を巡っては、韓国や中国勢との競争が激しくなる中、最大手の今治造船と2位のジャパンマリンユナイテッドが先月、資本業務提携で合意したばかりで、再編や事業を見直す動きが加速しています。
-- NHK NEWS WEB