IR・統合型リゾート施設への参入を目指していた中国企業をめぐる外国為替法違反事件で、この企業のアドバイザーとして活動していた日本人男性らが現金を航空機で国内に不正に持ち込んだ疑いがあることが関係者への取材で分かりました。この男性は19日に事務所が捜索を受けた自民党の秋元司衆議院議員と親しい関係にあると周囲に強調していたということで、東京地検特捜部が詳しい経緯を調べています。
日本国内でのカジノを含むIR・統合型リゾート施設への参入を目指していた中国企業をめぐって、東京地検特捜部は企業の関係者が海外から数百万円の現金を不正に持ち込んだ外国為替法違反の疑いで捜査を進めていて、19日、関係先として衆議院第一議員会館にある自民党の秋元司衆議院議員の事務所や東京 江東区の地元事務所を捜索しました。
関係者によりますと、現金を持ち込んだのはこの中国企業のアドバイザーとして活動していた日本人男性らで、現金を航空機で持ち込んだ疑いがあることが分かりました。
この男性は、IRへの参入をめぐって中国企業が投資に意欲を見せていた北海道留寿都村や那覇市をたびたび訪れていて、留寿都村の関係者と面会した際には秋元議員と親しい関係にあることを強調していたということです。
特捜部は19日の捜索で押収した資料を分析するなどして不透明な資金の流れや中国企業と秋元議員との関わりについて実態解明を進めるものとみられます。
秋元議員は19日、NHKの取材に対し「不正には一切関与しておらず、当惑している。これまでどおり、不正は行っていないということをしっかりと主張し、身の潔白を証明していく」と話しています。
-- NHK NEWS WEB