経済産業省は韓国向けの輸出管理を厳しくした半導体などの原材料のうち「レジスト」と呼ばれる品目について、日韓の特定の企業どうしの取り引きに限って、運用を一部見直しました。ことし7月に輸出管理を厳しくして以降、運用を見直すのは初めてです。
経済産業省は20日、半導体などの原材料レジストについて、韓国向けの輸出管理の運用を一部見直しました。
輸出の契約ごとに個別に申請し許可をえる必要があることは変わりませんが、日韓の特定の企業どうしの取り引きに限って、許可を与える期間がこれまでの半年間から、最大で3年間に延長され、対象となる企業どうしはこれまでより輸出がしやすくなるとみられます。
半導体の基板に塗る感光液として使われるレジストは、世界の生産量に占める日本企業のシェアが極めて高く、フッ化ポリイミドと高純度のフッ化水素と合わせて、ことし7月から韓国向けの輸出管理が厳しくなっていました。
それ以降、運用が見直されるのはこれが初めてで、経済産業省は、安全保障上、問題がないと判断された民生用の輸出の実績が積み上がってきたためだと説明しています。
韓国向けの輸出管理をめぐっては、今月16日に日韓の局長級の政策対話が3年半ぶりに行われたのに続き、22日には日中韓3か国の経済貿易担当の閣僚会議が開かれ、梶山経済産業大臣が出席する予定で日韓の閣僚が直接、会話する機会もあるものと見られます。
-- NHK NEWS WEB