経営再建中の大手電機メーカーの東芝が決算発表の延期を繰り返していることについて、日本証券業協会の稲野和利会長は15日の記者会見で、「極めて大きな問題だ」と述べて、東芝の情報開示の対応を批判しました。
大手電機メーカーの東芝は、アメリカの原子力事業の会計処理をめぐって不適切な対応があったという内部通報が寄せられたことを理由に、追加の調査が必要になったなどとして、14日に予定していた決算発表を延期しました。
これについて、日本証券業協会の稲野会長は15日の記者会見で、「東芝が決算発表を延期したのはこれで3度目だ。正確な財務情報は投資家の意思決定を担保するものであり、極めて大きな問題だ」と述べて、東芝の情報開示の対応を批判しました。
また、東芝が去年12月の時点で債務超過に陥る厳しい事態になったことを明らかにしたことについて、稲野会長は「東芝を取り巻く状況は切迫し、残された時間は多くない。債務超過解消への道筋を示すとともに、早急に内部管理体制の抜本的な見直しを図り、信頼回復に取り組んでほしい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB