安倍総理大臣は日本、中国、韓国の3か国による首脳会議に出席するため、23日から中国を訪問し、拉致も含めた北朝鮮問題の解決に向け、3か国の連携を確認したい考えです。また、会議に合わせて韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領と首脳会談を行う予定で、会談をきっかけに関係改善に向かうかが注目されます。
安倍総理大臣は、日本、中国、韓国の3か国による首脳会議などに出席するため、23日、中国に向けて羽田空港を出発します。
そして、午後、北京で中国の習近平国家主席と会談する予定で、来年春の習主席の国賓としての日本訪問に向けて、新たな日中関係についても意見を交わしたい考えです。
24日は、8回目となる日中韓3か国の首脳会議が四川省の成都で開かれ、去年5月に東京で開かれて以来、およそ1年7か月ぶりとなります。
首脳会議で、安倍総理大臣は、北朝鮮がアメリカとの非核化交渉の期限とする年末を前に、挑発的な姿勢を強めていることを踏まえて意見を交わし、拉致も含めた問題解決に向け3か国の連携を確認したい考えです。
また、首脳会議に合わせて、安倍総理大臣は、韓国のムン・ジェイン大統領と首脳会談を行う予定です。
ムン大統領とは、先月上旬、訪問先のタイで短時間ことばを交わしましたが、正式な首脳会談としては、去年9月以来、およそ1年3か月ぶりとなります。
「徴用」をめぐる問題で日韓関係が悪化する中、韓国政府は先月下旬、日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAの維持を決めたほか、先週、韓国向けの輸出管理について、局長級の政策対話が3年ぶりに行われました。
また、日本政府は、半導体などの原材料のうち「レジスト」と呼ばれる品目について、日韓の特定の企業どうしの取り引きに限って、運用を一部見直しました。
こうした中で開かれる首脳会談で安倍総理大臣は、関係悪化の原因となった「徴用」をめぐる問題で、韓国政府の責任で解決策を示すよう改めて求める考えで、会談をきっかけに関係改善に向かうかが注目されます。
-- NHK NEWS WEB