東日本大震災の津波に耐えた「奇跡の一本松」から作られ、先月、来日したローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が復興への祈りを込めた十字架が、一本松のあった岩手県陸前高田市に寄贈されました。
この十字架は被災地で復興支援に取り組む企業や個人のグループが製作し、23日、陸前高田市の戸羽太市長に贈呈されました。
十字架は、市内の景勝地、高田松原で震災の津波に耐えて唯一残った「奇跡の一本松」の一部を市から譲り受けて作られました。
十字架には、平和の象徴のはとやオリーブが金ぱくやプラチナなどを使って描かれています。
グループは、先月26日に来日していたフランシスコ教皇に東京都内で面会し、その際に教皇に十字架に祈りを込めてもらったということです。
十字架は2本製作され、このうち1本はフランシスコ教皇に贈られ、もう1本が陸前高田市に贈呈されたということで、今後、市内で展示されるということです。
グループの中心メンバーの1人、金子智樹さんは「教皇は優しく包み込んでくれるような方で、感動しました。奇跡の一本松は十字架となって新たな輝きを取り戻したと思います。これからも復興支援に力を入れていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB