40歳以上の人が支払う介護保険料で、厚生労働省の外郭団体のミスによって、今年度までの2年間に健康保険組合などから本来より6億円余り多く徴収されていたことが分かりました。
40歳から64歳の人が支払う介護保険料は、厚生労働省の外郭団体「社会保険診療報酬支払基金」が徴収業務を行っています。
厚生労働省によりますと、この外郭団体は今年度までの2年間に主に会社員が加入する健康保険組合などから、本来よりおよそ6億1000万円多く保険料を徴収していました。
制度改正に伴って金額の計算式を変更すべきだったのに、従来のまま算定していたことなどが原因だということです。
余分に徴収した金額は、加入者1人当たりでみると20円ほどと推計されています。
一方で、自営業者など国民健康保険の加入者からは、今年度までの2年間に本来より少ない金額しか徴収しておらず、不足分はおよそ4億5000万円に上っています。
社会保険診療報酬支払基金では、ことし4月にも今年度の保険料の徴収額が本来より、およそ200億円不足するおそれがあることが明らかになり、徴収ミスが相次いでいます。
厚生労働省は誤って徴収された分は、来年度の金額で調整するとともに、再発防止に向け基金との連携を密にしていきたいとしています。
-- NHK NEWS WEB