米中両政府は、今月、第1段階の合意に達した貿易交渉をめぐり、来週にもワシントンで正式な文書に署名する見通しになりました。トランプ政権は中国からの輸入品に上乗せしている関税の一部を引き下げることになりますが、両国の対立が緩和に向かうか不透明です。
米中両政府は今月中旬、貿易交渉について、中国がアメリカ産の農産品を大量に購入することや知的財産権の保護に取り組むことなど、第1段階の合意に達したと、発表しました。
これについて複数のメディアがアメリカのナバロ大統領補佐官は30日、「文書の翻訳が終わるのを待っていて、来週ぐらいには署名されるだろう」と述べ、来週にもワシントンで正式な文書に署名するという見通しを示したと伝えています。
また、香港の英字新聞、「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」は、中国の劉鶴副首相が1月4日に訪米して、数日間、滞在し、ライトハイザー通商代表とともに正式な文書に署名すると伝えています。
トランプ政権は署名から1か月後に中国からの輸入品に上乗せしている関税措置のうち、9月に発動した15%の関税率を半分に引き下げるとしています。
ただ、アメリカが問題視している中国の国有企業に対する保護など先送りになった課題も多く、両国の対立が緩和に向かうか不透明です。
-- NHK NEWS WEB