イランの精鋭部隊、革命防衛隊はペルシャ湾で燃料を密輸していた疑いでマレーシア人の船員が乗船する1隻の船を拿捕(だほ)しました。船籍や運航会社など詳しいことは明らかにされていません。
イランの精鋭部隊、革命防衛隊は30日、国営通信を通じて、ペルシャ湾のアブ・ムーサ島の近くで燃料を密輸していた疑いで、1隻の船を拿捕したと発表しました。
船籍や運航会社などは、明らかにされていませんが、この船には130万リットル余りの燃料が積まれており、マレーシア人の船員16人が拘束されたということです。
イランではアメリカによる経済制裁の影響で燃料などの価格が近隣国に比べて安いため、密輸が横行しており、輸送船やタンカーがたびたび拿捕されています。
ペルシャ湾やホルムズ海峡では、アメリカが主導する有志連合がサウジアラビアなどとともに、船舶の安全確保のためとして、監視活動を始めています。
イランとしては、こうした拿捕などを通じてこの海域の治安維持を、みずからが担う姿勢を内外に示すねらいもありそうです。
-- NHK NEWS WEB