アメリカのトランプ大統領は、第1段階の合意に達した米中の貿易交渉について、今月15日にワシントンで正式な文書に署名すると発表しました。そのうえで、第2段階の交渉を始めるため後日、北京を訪問する考えを明らかにし、両国の対立の緩和につながるのか注目されます。
米中両政府は先月中旬、貿易交渉について、中国がアメリカ産の農産品を大量に購入することや、知的財産権の保護に取り組むことなど、第1段階の合意に達したと発表しました。
これについてトランプ大統領は31日、ツイッターに「中国との非常に大きく、包括的な第1段階の合意に1月15日に署名する」と投稿し、今月15日にホワイトハウスで正式な文書に署名すると発表しました。
署名式には中国からハイレベルの代表団が出席するとしています。
そのうえでトランプ大統領は、第2段階の交渉を始めるため後日、北京を訪問する考えを明らかにしました。
中国訪問が実現すれば、2017年11月以来となり、両国の対立の緩和につながるのか注目されます。
ことし11月に大統領選挙をひかえるトランプ大統領としては、支持基盤である国内の農家などに対して貿易交渉が進展しているとアピールするねらいがあるとみられます。
ただ、アメリカは、中国政府の国有企業に対する保護などを問題視しているほか、香港やウイグル族をめぐる問題でも中国に批判的な姿勢を崩しておらず、関係改善の先行きは依然として不透明です。
-- NHK NEWS WEB