中国の中央銀行は、金融機関の預金準備率を今月6日から0.5%引き下げると発表しました。市場に出回る資金の量を増やすことで、アメリカとの貿易摩擦で影響を受ける中小企業などを支援し、景気を下支えするねらいがあります。
預金準備率は、中国の金融機関が預かっている預金の総額のうち、中央銀行である中国人民銀行に預けなければならない額の比率を表します。
中国人民銀行は1日、この預金準備率を今月6日から0.5%引き下げると発表しました。
これによって市場に8000億人民元以上、日本円で12兆円余りの資金が供給され銀行の貸し出しが増える、金融緩和の効果が期待されるとしています。
中国では、アメリカとの貿易摩擦で影響を受ける中小企業などの経営悪化が問題となっています。
米中両政府は先月、貿易交渉が第1段階の合意に至ったと発表しましたが、その後も中国では中小企業を中心に景気の先行きに慎重な見方が根強く、中国人民銀行としては、今回の措置によってこうした企業の資金繰りを支援することで、景気を下支えするねらいがあります。
-- NHK NEWS WEB