アメリカのトランプ大統領は、小売大手の幹部との会合で、アメリカの企業の成長を促す税制改革を実行する考えを強調しましたが、業界側からは、法人税の仕組みを見直す与党・共和党の提案に慎重な対応を求める意見が出て、トランプ政権は難しい調整を迫られそうです。
トランプ大統領は15日、ホワイトハウスで小売大手の幹部と会合を開き、経済成長や雇用の創出について意見を交わしました。
この中でトランプ大統領は、「アメリカの企業と中所得者層の成長を促す税制改革を行う」と述べ、企業を支援する税制改革を実行する考えを強調しました。
これに対して小売業界側からは、与党・共和党が提案している、輸出の際の税負担を軽くする一方で輸入の際の税を重くする法人税の仕組みの見直しでは、輸入した商品を値上げせざるをえなくなるとして、慎重な対応を求める意見が出ました。
会合のあと大手小売チェーンのターゲットは、「共和党の提案は、お客さんやわれわれのビジネスにとって重大な影響がある。商品の価格を上げることはよくないことだ」とする声明を出しました。
法人税の仕組みの見直しをめぐっては、企業からの反発などを受けて、共和党内でも慎重な意見が出ていて、トランプ政権は、取りまとめに向けて難しい調整を迫られそうです。
-- NHK NEWS WEB