ことしはアメリカでスペースシャトルの後継機として民間企業が開発を進める新型宇宙船が初の有人飛行を行う見通しとなるなど、各国の宇宙開発に注目が集まりそうです。
アメリカでは9年前に引退したスペースシャトルの後継として民間企業2社がそれぞれ有人宇宙船を開発していて、いずれも無人での飛行試験を去年までに終えています。
このうちスペースXの宇宙船は、無人の飛行試験を大きなトラブルなく終え、ことしの早い時期にも宇宙飛行士2人を乗せた飛行試験に臨む計画だとしています。
一方のボーイングの宇宙船は、先月の無人飛行試験でエンジンが正常に作動せずISS=国際宇宙ステーションにドッキングできないトラブルがあったものの「必要なデータは得られた」として、ことし中に有人飛行を行いたいとしています。
アメリカは、ことしから国際宇宙ステーションに民間人が滞在することを認める方針で、民間企業による宇宙船の開発が成功すれば、宇宙旅行の実現に大きな弾みがつくことになりそうです。
一方、アメリカや中国それにフランスなどでは、宇宙空間での軍事的な優位を確保しようと、宇宙で活動する新たな軍を編成したり、部隊や艦隊の展開に必要な通信網衛星を破壊する兵器の開発を進めたりしていて、国家間の宇宙開発競争にも注目が集まっています。
-- NHK NEWS WEB