海外への渡航を禁じられていた日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告が秘密裏に中東のレバノンに出国した問題で、トルコのメディアは、元会長の移動に関わったとして逮捕された航空会社の幹部が、「協力しなければ妻子に危害が及ぶ」と脅迫されたと供述していると伝えました。
日産自動車のゴーン元会長は保釈中の海外への渡航が禁じられていましたが、秘密裏に日本を出国し、トルコを経由して先月30日にレバノンに到着しました。
ゴーン元会長の移動にトルコの航空会社が運航するプライベートジェット2機が使われたとみられることを受けて、トルコの捜査当局は、違法性が確認されたとして航空会社の幹部やパイロット合わせて5人を逮捕し取り調べを進めています。
これについて、トルコの複数のメディアは、逮捕された幹部が以前から知り合いだったレバノンにいる人物から、「国際的に重要な人物の手伝いをするよう協力を依頼された。協力しなければ妻子の身に危害が及ぶ」などと脅されて協力したと供述していると伝えました。
航空会社は、自社の航空機がゴーン元会長の日本からの出国のために違法に使われたとして、関係者を刑事告訴しています。
トルコの捜査当局では、ゴーン元会長の移動に使われたとみられるプライベートジェットも差し押さえるなどして捜査を進めています。
-- NHK NEWS WEB