イランでは、アメリカ軍によってイラクで殺害された精鋭部隊の司令官のひつぎが現地時間の5日朝までに到着する予定で、各地で追悼式典や葬儀が行われることになっています。イランは国をあげて喪に服す一方、精鋭部隊の幹部がアメリカに関係する施設を対象にした報復をちらつかせ、警告しています。
アメリカ軍は3日までに、トランプ大統領の指示にもとづき、イラクの首都バグダッドでイランの精鋭部隊、革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害しました。
革命防衛隊の報道官によりますと、ソレイマニ氏のひつぎは現地時間の5日朝までに、イラン南西部の都市、アフワズに到着する予定です。
その後、首都テヘランなど各地で追悼式典や葬儀が行われることになっています。
イランの最高指導者ハメネイ師は、イラン全土で3日間の喪に服すと宣言し、テヘラン中心部の大通りでは、追悼のためソレイマニ氏の写真があちらこちらに掲げられています。
また、各地で映画館が営業を取りやめたほか、コンサートが中止になったということです。
34歳の会社員の女性は、「ソレイマニ氏は本当に立派な司令官で、私たちの安全を守ってくれていたので、映画館を休館にする措置には賛成です」と話していました。
一方、現地のメディアによりますと、革命防衛隊の幹部は「イランは、周辺地域でアメリカの35の重要施設を標的としてねらうことができる」と述べ、アメリカに関係する施設を対象にした報復をちらつかせ、警告しています。
-- NHK NEWS WEB