アメリカのトランプ大統領がメキシコでの工場建設の動きをけん制し、日系企業の中でも懸念が高まる中、全日空は、日本の航空会社として初めて成田とメキシコを結ぶ直行便の就航を始め、「短期的に見直すことなく大事に育てて行きたい」と新たな路線の意義を強調しました。
全日空は、メキシコへの日系企業の進出などによる需要の高まりを背景に、成田空港と首都メキシコシティーを結ぶ直行便を毎日1往復、日本の航空会社としては初めて就航させ、15日、メキシコシティーの空港には第1便が到着しました。
メキシコは、NAFTA=北米自由貿易協定によって関税がかからないことから、アメリカへの輸出基地としてメキシコに進出している日系企業は多く、自動車の部品メーカーを中心に昨年末の時点で1000社を超え5年前の2倍以上に増えています。
しかし、アメリカのトランプ大統領は、NAFTAの見直しを主張するとともに、メキシコへの工場建設の動きをけん制していて、日系企業にも大きな影響を与える可能性もあることから懸念が高まっています。
こうした中での新たな便の就航について、全日空で北米地域を担当する、※クヌ刀秀記米州総支配人は、「新政権に注視が必要だが短期的に見直すことなくメキシコの潜在力を考え大事に育てて行きたい」として新たな路線の意義を強調しました。
※「功」のつくりが「刀」
-- NHK NEWS WEB