長野オリンピックの競技会場にもなった長野市の飯綱高原スキー場について、運営する市は、財務状況の悪化を受けて引き継いでくれる企業を公募していましたが、期限までに応募はなく、今シーズン限りでの閉鎖を決めました。
長野市の飯綱高原スキー場は、雪不足などの影響でここ数年の来場者数は、およそ4万人と、ピーク時の2割を割り込んで赤字の状態が続いていました。
このため運営している長野市は、去年、引き継いでくれる企業を公募していましたが、期限の先月27日までに応募する企業がなかったことから、今シーズン限りでの閉鎖を決めました。
7日は雪が舞う中、スキー客が滑りを楽しんでいて、このうち7歳の息子と訪れた長野市に住む35歳の男性は「長野市から近くて、子どもでも滑れるやさしいコースだったので、利用していました。なくなってしまうのは残念です」と話していました。
飯綱高原スキー場の宮下匡支配人は「スキー人口が減り、施設の老朽化も進み、時代の流れかなと感じています。私自身子どものころに滑っていたスキー場を職場に選んだので、思い出の場所を失うのは残念です」と話していました。
1998年の長野オリンピックで、スキーモーグルの競技会場として日本を沸かせた飯綱高原スキー場は、ことし3月15日まで予定している営業の終了後は、植樹をして国へ返還されるということです。
-- NHK NEWS WEB