中国内陸部の湖北省武漢で先月以降、原因不明の肺炎の患者が相次いで見つかるなか、韓国の保健当局は武漢に出張した女性が国内で肺炎の症状を訴えたため、中国の原因不明の肺炎との関連を調べていることを明らかにしました。
中国湖北省の武漢では先月以降、原因不明のウイルス性肺炎の患者が相次ぎ、地元当局によりますと、患者の数はこれまでに少なくとも59人に上り、そのうち7人が重症だということです。
こうした中、韓国の保健福祉省は8日、ソウル近郊の会社で働く中国籍の30代の女性が国内で肺炎の症状を訴えたため、中国の原因不明の肺炎との関連を調べていると発表しました。
それによりますと、この女性は先月半ばに武漢に出張したあと、せきやのどの腫れを訴え、7日、ソウル近郊の病院で肺炎と診断されたということです。
女性は現在、隔離された状態で治療を受けていて、快方に向かっているということです。
武漢では患者の一部が地元の海鮮卸売市場の関係者だったことが分かっていますが、女性は武漢滞在中、市場を訪問しておらず、肺炎の原因も特定されていないということです。
韓国保健福祉省は女性と原因不明の肺炎との関連を慎重に調べるとともに、関係機関と協力して、空港などでの水際対策についても強化することにしています。
-- NHK NEWS WEB