日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告が逃亡先のレバノンで記者会見し、日産とルノーの経営統合を進めようとしたことで失脚させられたと主張したことについて、日産の西川廣人前社長は、「不正の話とは全く次元の違う話だ」と述べ、経営統合と不正との関わりを否定しました。
ゴーン元会長は、日本時間の8日夜開いた記者会見で、日産とルノーの経営統合を進めようとしたことで策略によって失脚させられたと主張し、日産の複数の幹部が関与したとして、実名を挙げました。
名前が挙がった幹部の1人の日産の西川前社長は9日朝、記者団に対し、「会見は、あの程度なら日本で話をすればいいという内容で、拍子抜けした。裁判で有罪になるのが怖いと逃げてしまったのか、私としてはまた裏切られたという感じが強い」と述べました。
そのうえでルノーとの経営統合を進めようとしたことで失脚させられたという主張について、「全くそういうことはない。ゴーン元会長による不正の話とは全く次元の違う話だ」と述べ、経営統合と不正との関わりを否定しました。
ゴーン元会長の多額の報酬などをめぐる不正について日産は、会社による内部調査の結果、不正行為を確認したためゴーン元会長の役職を解いたとし、損害賠償請求などで責任を追及していく方針を示しています。
-- NHK NEWS WEB