アメリカのトランプ大統領は、中国との貿易交渉をめぐる第2段階の合意が、ことし11月の大統領選挙後になる可能性があるという認識を示しました。第1段階の合意に基づいて中国がアメリカ産の農産品の輸入を拡大すれば、次の交渉は急がない考えを示唆したものとみられます。
米中両国は貿易交渉をめぐって、第1段階の合意に達し、来週、ホワイトハウスで正式な文書への署名が行われる予定です。
トランプ大統領は、引き続き第2段階の貿易交渉を始める考えを示していますが、これについて9日、ホワイトハウスで記者団に対し「第2段階の交渉の合意は大統領選挙が終わるまで待つかもしれない。そのほうが取り引きの内容がアメリカにとって良いものになる」と述べ、第2段階の合意は、ことし11月の大統領選挙後になる可能性があるという認識を示しました。
第2段階の交渉ではアメリカ側が、国有企業に対する中国政府の保護政策の是正を求めるものとみられ、交渉が難航して再び対立が強まる可能性が指摘されています。
トランプ大統領としては、第1段階の合意に基づいて中国がアメリカ産の農産品の輸入を拡大すれば、大統領選挙を前に成果をアピールできるとして、第2段階の交渉は急がない考えを示唆したものとみられます。
-- NHK NEWS WEB