大手電機メーカーの三菱電機は、新入社員の男性が上司からのいじめを訴える趣旨のメモを残して自殺するなど、深刻な労務問題が相次いでいるとして、ハラスメント行為を許さない職場作りに力を入れるとした再発防止策を公表しました。
三菱電機では去年8月、兵庫県内の事業所に配属された新入社員の20代の男性が、上司からのいじめを訴える趣旨のメモを残して自殺しました。
メモには「自殺しろ」などと言われたと記され、男性の教育担当だった30代の上司が、自殺を教唆した疑いで書類送検されています。
この問題を受け、三菱電機は10日、再発防止の対策を公表しました。
対策は、パワハラ行為を絶対に許さない職場作りに注力するとして、全社員を対象にハラスメント教育を強化するほか、職場の人間関係やストレスなどを全社員に確認するアンケートを毎月、行うとしています。
また、上司・部下の関係にない人を、相談の窓口とする制度の導入に取り組むとしています。
三菱電機では4年前にも、兵庫県内の事業所で新入社員の男性が自殺し、いじめなどが原因だったとして、両親が会社に損害賠償を求めているほか、去年10月には、3年前の子会社の男性社員の自殺が過労によるものだとして労災が認定されています。
三菱電機は「労務問題の再発防止を経営の最優先課題とし、全社員が心身の健康を維持し、安心して働ける職場環境の実現に全力で取り組んでまいります」としています。
-- NHK NEWS WEB