IR・統合型リゾート施設をめぐる汚職事件で逮捕された秋元司衆議院議員が、贈賄側の中国企業とともにIR参入を目指していた札幌市の観光会社から、国道やトンネルなどIR誘致に向けたインフラ整備の必要性について要望を受け、国土交通省の担当者に調べさせた内容を会社側に伝えていたことが関係者への取材で分かりました。
東京地検特捜部は14日、秋元議員を中国企業側からほかにも3百数十万円相当の賄賂の提供を受けていた疑いで再逮捕し、観光会社の幹部についても贈賄の罪で在宅起訴するものとみられます。
IRなどを担当する内閣府の副大臣だった衆議院議員の秋元司容疑者(48)は中国企業側から現金300万円の賄賂を受け取ったほか、おととし2月には企業側から北海道留寿都村への家族旅行に招待されおよそ70万円相当の利益供与を受けたとして先月、収賄の疑いで逮捕されました。
関係者によりますと、家族旅行の費用の一部は、中国企業とともにIR参入を目指していた札幌市の観光会社が負担し、この際、秋元議員は観光会社側から国道やトンネル、プライベートジェットが発着できる飛行場などIR誘致に向けたインフラ整備の必要性について要望を受けていたということです。
秋元議員は当時、国土交通省の副大臣も務めていましたが、この要望を受けて、省内の担当者に調べさせた内容を会社側に伝えたり、窓口となる担当者を紹介したりしていたことが新たに分かりました。
東京地検特捜部は勾留満期の14日、秋元議員を収賄の罪で起訴するとともに、観光会社の幹部についても贈賄の罪で在宅起訴するものとみられます。
-- NHK NEWS WEB