アメリカ南部フロリダ州にある海軍基地で先月、サウジアラビア軍の兵士が銃を乱射しアメリカ兵3人を殺害した事件で、司法省はイスラム過激派の影響を受けた容疑者が起こしたテロと断定しました。
アメリカ南部フロリダ州にある海軍基地で先月、訓練に参加していたサウジアラビア軍の21歳の男が銃を乱射して、アメリカ兵3人が死亡、8人がけがをし、容疑者の男は現場で射殺されました。
この事件についてバー司法長官が13日、記者会見し、容疑者が事件の前にインターネット上にアメリカやイスラエルに反発する内容の主張を投稿していたなどとしたうえで、イスラム過激派の思想に影響を受けたテロと断定したと明らかにしました。
また容疑者とともに訓練を受けていたサウジアラビア軍の兵士に関して、事件に関与した証拠は見つからなかったものの、21人がイスラム過激派の資料などの不適切な物を所有していて、サウジアラビア政府が帰国させる処分を下したということです。
一方、バー司法長官は容疑者が所有していた2台のスマートフォンのロック機能の解除をめぐり、アメリカのアップルが協力を拒否しているとしたうえで、「新たなテロを防ぐためIT企業の支援を呼びかける」と述べて、協力を迫りました。
アップルは4年前にも別の事件の捜査で個人情報の保護を理由に協力を拒否し、司法省が裁判に訴えて激しく対立していて、両者の対立が再燃する可能性が出ています。
-- NHK NEWS WEB