IR・統合型リゾート施設をめぐって秋元司衆議院議員が再逮捕された汚職事件で、3年前、秋元議員が贈賄側の中国企業の招待でマカオなどを訪れた際の旅費について、企業側が架空の領収書を秋元議員側に渡していたことが関係者への取材で分かりました。同行した元政策秘書は「旅費は支払っていない」と供述しているということで、東京地検特捜部は旅費を支払ったように装う偽装工作だった疑いがあるとみて詳しい経緯を調べています。
IRなどを担当する内閣府の副大臣だった衆議院議員の秋元司容疑者(48)は3年前の平成29年12月、贈賄側の中国企業に招待されプライベートジェットでマカオのカジノなどを訪れた際のおよそ150万円相当の旅費など合わせて350万円相当の賄賂の提供を受けたとして14日、収賄の疑いで再逮捕されました。
秋元議員の後援会の政治資金収支報告書には、中国企業の元顧問が関係する香港の会社に、旅費として合わせて256万円を支出したと記載されていますが、企業側が128万円分の架空の領収書2枚を秋元議員側に渡していたことが関係者への取材で分かりました。
調べに対し秋元議員の共犯として在宅起訴された元政策秘書の豊嶋晃弘被告(41)は「中国企業側に旅費は支払っていない」などと供述しているということです。
豊嶋元秘書が政治団体の口座から領収書1枚分の現金128万円をいったん引き出した疑いもあり、東京地検特捜部は旅費を支払ったように装う偽装工作だった疑いがあるとみて詳しい経緯を調べています。
弁護士によりますと秋元議員は全面的に容疑を否認し、旅費については「秘書に支払うよう指示し、支払われているという認識だった」と説明しているということです。
-- NHK NEWS WEB