韓国最大の財閥、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長が、17日朝、パク・クネ(朴槿恵)大統領の知人らへの贈賄などの容疑で逮捕されました。一連の事件を捜査している特別検察官からの逮捕状請求を裁判所が認めたことによるもので、これにより、パク大統領に対する特別検察官の捜査が加速する可能性がある一方、サムスンの経営に影響が出ることも懸念されます。
逮捕されたのは、韓国最大財閥、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子の副会長を務めるイ・ジェヨン容疑者です。
イ副会長をめぐっては、グループ内の企業どうしの合併をめぐって大統領府に協力を求めたほか、グループ内の株式持ち合いに関して有利な取り計らいを受けられるよう大統領府を通じて公正取引委員会に求め、その見返りとして、パク大統領や大統領の長年の知人のチェ被告の側に巨額の資金を拠出した贈賄などの疑いが持たれています。
政府から独立した立場で一連の事件を捜査している特別検察官は、先月もイ副会長の逮捕状を請求しましたが、そのときは裁判所が逮捕の必要性を認めませんでした。
しかし、特別検察官はその後も捜査を続け、追加の証拠や容疑を提示して再びイ副会長の逮捕状を請求し、裁判所は16日から17日朝にかけて行った審査の結果、今回は逮捕を認めました。
イ副会長が逮捕されたことで、イ副会長と、パク大統領やチェ被告側との贈収賄容疑などをめぐる捜査が加速する可能性がある一方、サムスングループの経営に影響が出ることも懸念されます。
-- NHK NEWS WEB